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嚥下障害は命に係わる問題!「トロミと口腔ケアについて」

目次

嚥下・嚥下障害とは

嚥下とは、食べ物を口の中に入れて咀嚼した食塊を胃に送り込むまでの一連の流れを指します。嚥下は延髄の嚥下中枢により意識化と無意識化の双方にて複雑にコントロールされています。

出典:群青*介護Blog 群青亜鉛

嚥下障害とは、何等かの要因により嚥下の一連の流れが障害されていることを指します。嚥下障害の詳しい説明と確認方法は以下のリンクよりご確認下さい。

嚥下障害とトロミについて

嚥下障害のある方に対しての対応方法は、嚥下体操など直接的な方法に加えて、食べ物や飲み物を「嚥下し易い」状況に変えるなど、間接的な方法も効果的となります。

では、なぜトロミをつけると「嚥下し易く」なるのでしょうか?大きく2点の理由を挙げることができます。

  1. 粘度(粘り)をつけることで、口から食道・胃への食塊の落下速度を遅くする。
  2. バラけやすい食べ物をまとめることで飲み込みやすい形状にする。

※トロミを付けすぎると、口腔内や食道などに残留(こびり付き)してしまう為、トロミをつける加減が重要です。
※水分を多く含む物などは食感が大きく変わったり、味そのものが変わってしまうこともあります。

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トロミの加減とは

トロミの種類(加減)は大きく分けると3種類に分けることができます。嚥下障害の重症度に応じてトロミを調整することになります。

嚥下の重症度に対するトロミの種類は専門家(医師や言語聴覚士)の指示を仰ぐようにしましょう。ムセの有無などだけで判断することは危険です。例えば、ムセが出ない不顕性誤嚥(ふけんせいごえん)などのリスクも考えられます。

とろみの付け方

トロミをつける際の注意点

  • スプーン摺り切り1杯にて正確にトロミ剤の量を測る。
  • トロミ剤は少しずつ1回で入れるようにする(一気にもしくは複数回に分けて入れるとダマになる)。
  • 1分間はよく混ぜる。混ぜる時間が短いと分離することがある。
  • トロミが完全につくまでには時間差がかかる。トロミの程度が弱いと思っても4,5分程度は様子を見る(安易にトロミ剤を追加しない)。
  • 食材の温度や酸度によって、トロミのつきやすさが変化する。
  • おかゆ(全粥)やおかず(副菜)は離水(水分を減らす)目的で行う。「全粥10cc、副菜2.5cc~5cc」を目安にトロミをつける。

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口腔ケアについて

口腔ケアとは「摂食嚥下」を行う前の準備。つまり、口腔環境の整備という目的があります。

  • 虫歯の予防や歯の保存
  • 歯周病の予防や改善
  • 口腔内粘膜損傷や乾燥予防など、口腔内環境の改善
  • 誤嚥性肺炎の予防

口腔内の汚れやすい部位について

歯を磨く際には歯ブラシを使用します。ただし、舌や頬など粘膜(柔らかい)部分を歯ブラシで磨くと、粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。粘膜部分には、スポンジブラシなどを使用するようにしましょう。

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摂食嚥下・口腔ケアの注意点

  • 「意識レベル」⇒しっかりと起きている(覚醒)しているかを確認しましょう。意識がハッキリしていない状態(覚醒不良)で行うと誤嚥や口腔内を傷つけてしまうリスクがあります。
  • 「バイタルサイン(脈拍・呼吸・血圧・体温)」⇒バイタルサインが正常ではない状態で行うと誤嚥や口腔内を傷つけてしまうリスクがあります。
  • 「頭部の安定」⇒安全な摂食嚥下・口腔ケアは、確実な姿勢保持から始まります。食事動作の姿勢保持に関しては以下のリンクよりご確認下さい。
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